言葉通りに解釈するな

前回書いたような母親たちは子供に関心がない。子供に関心があれば、子供の言葉が何を意味しているか理解できるはずなのである。子供の気持ちをくみ取ることが子供への愛情である。こうして育つから子供は大人になって今度は自分の親の世話をしようと言う気持ちになる。
 
このようなことは何も親子の間ばかりで起きることではない。サラリーマンになってからも起きる。上司が「早く帰れよ」と言った。それはその時によって色々な意味があるだろう。この頃疲れているようだから、体に気をつけろよと言う意味の時もあるだろう。あるいは仕事というものはもっと能率良くするものだと言う意味で言っているかも知れない。また単に残業するなよと言う意味かも知れない。この三つのうちのどれかを理解できないサラリーマンもいるだろう。
 
また夫が「こんなまずいものを食えるか」と言ったとする。それは妻の態度に怒って言った言葉かも知れない。もしそうなら問題は味ではなく、態度である。

学校の先生が母親に「お宅のおこさんは問題があります」と言った。すると「うちの子には問題がある」とだけ思うおかーさんがいる。「お宅のおこさんは問題があります」と先生が言うのは「お宅には問題がある」と言う意味であることが多い。つまり夫婦の間に問題はないか、子供の扱いに不公平はないか等などである。