うまくいく夫婦、ダメになる夫婦の心理学

うまくいく夫婦、ダメになる夫婦の心理学

私は不幸な結婚はすぐに解消して新しい人生を出発したほうがいいと思っている。
たった一回の人生を憎みあいながら同じ屋根の下で暮らすことはない。
人間は誰でも失敗をするし、過ちも犯す、それなのに間違ったと思ったときに
その結婚を解消することに躊躇することはないと思っている。

ただそれはあくまでも努力をしてそれでも「だめならば」ということである。
努力もしないで結婚生活が自分の思うように行かないからと言って、
すぐに別れたほうがいいという意味ではない。

そこでこの本ではその努力の仕方や様々な形の誤解を書いたつもりである。

二人の関係がうまく行っているときには元気が出る。しかしまずくなれば気力を失う。
それは誰でも同じである。出来れば離婚をしないで一生を過ごせればそれに越したことはない。
それにこしたことがなければ、それにはまずどうすればよいかということである。

子供にしても両親が仲よいほうがいいに決まっている。
子育ては両親が仲良くしていればそれほど心配することはないというのが私の持論である。
ただ仲が悪いのに一緒にいるくらいなら別れたほうが子供のためだとも信じている。

私は離婚が子供のために悪いと思っている。
しかし両親が心を触れ合わないで緊張した空気の中で一緒にすんでいるくらいなら別れた
ほうが子供にもいいと思っている。

最善の結婚生活を続ける方法を考えたのがこの本である。
さらにこの本ではどこで離婚に踏み切るのが望ましいかの判断基準を考えた。
[11/04/24]

※本書は「改訂版 ひとつ屋根の下の他人」(扶桑社,1997年)の新装版です。
文庫「うまくいく夫婦、ダメになる夫婦」の心理(PHP研究所,2017年)もあります。

出版社: PHP研究所 (2011/4/22)
ISBN-10: 4569794238
ISBN-13: 978-4569794235

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