加藤諦三の言葉 第355回 [2009/06/13]

骨をくわえた犬の話し
自分のうけいれ方」(PHP文庫)

イソップ物語にもうひとつ、骨をくわえた犬の話しがある。
犬が骨をくわえているのに、川に映った自分の姿を見て、骨が欲しくて「ワン」とほえた。
そしてくわえていた骨を失ってしまった。

この物語の大切なことは「なぜ骨をくわえて『わん』と吠えたか?」 と言うことである。
それは犬が今「自分がくわえている骨が好きではないから」である。
吠えたのは川に映った骨が欲しいという欲だけではない。
骨を好きではないからにくわえて、「自分は骨をくわえている」という意識がないままに、生きているから吠えてしまったのである。
くわえている骨が好きなら犬は吠えない。

色々なものを欲しがる欲深い人は、本当に好きなものがないと言うことである。
また自分を知らない人は何も好きなものがなかったと言うことである。


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