次にカレン・ホルナイが言う神経症的競走の第二の特徴である。
神経症的競走心を持つものは人よりも成功したい、多くのことを成就したいと思うばかりではなく、自分のしたことがユニークで例外的でないと気にいらない。
絵を描けば自分はレンブラントで、小説を書けば自分はシェイクスピアでなければ気が済まない。水泳ではオリンピックに出たいし、劇では有名女優と競演したい。
こうして神経症的競走をする神経症者はスーパー・マンを目指す。そして自分は人々の幸せに役に立っているという実感を求める。社会に貢献できる喜びを求めない。
成功はその人に自信を与えない。だから次々により大きな成功を求めさせるのである。女性であれば、良き妻、有能な役員、優しい母親を演じようとする。
こういう人は常に話題の中心にいたいのである。皆に注目されていたい。そのように話題の中心にいなければ不安だということである。中心である場合には
見捨てられる不安がない。自分がその場の中心でなければ、見捨てられないかと不安になる。そこで何時も周囲の人に自分を認めさせよう、認めさせようとする。
そして無理に自分の重要性を認めさせようとするから、かえって皆に嫌われる。それが不安を増大させ、余計に自分のしたことの価値を誇張する。自分の
したことの価値を誇張するのは自分が望むように相手が自分を認めてくれないからである。
このようにして、悪循環に陥っていく。しかし逆に認められると気が引けて自己卑下を始める。元々自分の価値に自信がないから、認めれるとかえってそれを
否定しようとしたりする。