軽いうつ病D氏の日常生活

軽いうつ病D氏の日常生活

怒りは相手を滅ぼそうとする感情であるが、同時に自分をも滅ぼしてしまう。 それは極めて危険な感情である。
そしてそれが直接的に表現されるのではなく、間接的に表現される。
こうして怒りが変装して表れる時には極めて分かりにくい。

いつも悩んでいる人は意識していないが、悩むことでいつも怒りを間接的に表現しているのである。
しつこい悩みは変装した敵意である。
うつ病者の自己憎悪の激しさは実は周囲の人への憎悪の激しさなのである。
ことにうつ病になる様な人は、とにかく認めてもらいたい。
楊枝一本もったら「よく重いのをもったわねー」と誉めてもらいたい。
うつ病になる様な人は心の底にある攻撃性をうつ病を通してしか表現出来なかったのである。
病気と言う形でしか「本当の自分」の心を表現出来なかったのである。
隠された攻撃性は、うつ病になる様な人の日常生活にどのように変装して表れているのか。

人間が最も怖れているのはフロムの言葉を借りるまでのなく、「孤立と追放」である。
となれば相手に迎合する自己消滅型の人などは、攻撃性を直接的に表現できるはずがない。
その結果、隠された怒りは様々な間接的表現となって日常生活に表れてくる。
この本では隠された怒りが日常生活のなかにどのように表れてくるかを考えた。

アドラーの著作の中に軽いうつ病のD氏と言う人物が出てくる。
彼の日常生活における言動が、彼の心の中の何と関係しているのか、その言動が何を意味しているのかを考えた。 [14/05/06]

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こんな人は、本書を読んでみてください
・「会社では別人」
・“人の役に立たない自分”が不安
・ちょっとの失敗を引きずりやすい
・男性・女性“特有のうつ”
・身近にうつ病の人がいる
うつ病者本人はもちろん、
パートナー・家族・友人・同僚……がうつ病の人に贈る――

「つらい生き方」をやめ、自分らしさを取り戻す、”心の教科書”!!

よく「うつ病は心の風邪である」というが、そうではない。
「心のガン」である。

  私達はうつ病に対する見方が、あまりにも甘い。
  でも、うつ病は治る。

  人が「苦しい!」と言うときに、その裏にある本当の気持ちは何か。
  人は苦しむことで、自分の心の中の何を表現しようとしているのか。
  それがこの本のテーマである。

<目次>
1章 うつ病を抱えている人の「心の中」
(「うつ病」の本質とは何か?うつが良くなる「言葉」の使い方心を支配する「マイナス思考」の正体エリート銀行員D氏の事例「心配」と「不安」が教えてくれること)
2章 うつ病になる人・ならない人の分岐点
(悩んでいる人が見落としがちな、この“大切なこと”うつ病になりやすい「あんな人」「こんな人」「無理している自分」に気づいていますか?そうして、あの人はうつ病になった)
3章 なぜうつ病は治りにくいか、再発するか
(「本当の優しさ」とは何か?「不安と憂鬱の悪循環」から抜け出すコツなぜ、うつ病は繰り返す?)
4章 ここに気づけば、どんな憂鬱も軽くなる
(心に溜め込んだダメージに気づく「自分らしさ」を取り戻す秘訣その憂鬱の“本当の原因”は?「逆境に強い人」の共通点)
5章 人生の満足感を高めるために知っておくべきこと
(「つい悩んでしまう」心とのつき合い方もっと“楽”に生きたほうが、愛される「焦らなくても、大丈夫」)

出版社: 三笠書房 (2014/4/18)
ISBN-10: 4837925375
ISBN-13: 978-4837925378

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