働き方が自分の生き方を決める

働き方が自分の生き方を決める

購入 - Amazon

はたから見れば、どう考えてもうかばれない気の毒なことをやっている人が、生きがいを持っていたり、有名会社のサラリーマンで、同期で一番というトコトン拍子で出世をしていく人が、実は生きがいをもっていなかったなどということはいくらでもある。

 何故だろうか。

 セリグマンは「成功したうつ病」と言う。

 そして成功してうつ病になることはしばしばあるという。しかも重傷のうつ病。

 日常生活は経済的に恵まれていても、社会的にエリートでも人はうつ病になることがある。

 経済的・社会的に恵まれた公務員や大企業のエリート社員がうつ病になる。エリート官僚が自殺する。

 年金ではとても暮らせないような人から見れば、退職金も年金も十分な人達が、不眠症にもなれば、うつ病にもなれば、自律神経失調症にもなれば、偏頭痛に苦しんでいる。

 うつ病まで行かないが、某有名企業の部長。気を使い過ぎて胃を3回も切って、消耗して燃え尽きてしまった。適切な目的を見つけられなかった人である。

 私のある知人が、アメリカの3年間の大学院時代には乞食をした。ごみ箱から食べ物を拾って食べる。

 彼の父親は過労死した。そこで過労死の父親のようになりたくないと彼は思った。

 彼は、何かを始める時にいつも「人生は二度ない、自分が今、しようとすることは本当にしたいことか」と胸に手を当てて考えると言っていた。

あえて自分自身であろうとする。これが心理的健康な人である。

自分はこうある「べき」と考えて、本来の自分自身を裏切っている人は神経症である。

 ごみ箱から食べられるものを拾って食べる生活をしていた彼は人生における成功者だけれども職業的な成功者ではない。

 人生の成功者は自分の人生を後悔していない人である。人生における成功と職業上の成功とは別。

 この本では「仕事と生きがい」について「適切な目的」と言うテーマを中心に考えた。

 働くことが生きがいになるためには適切な目的が必要である。

 仕事そのものが問題な場合、職場そのものが問題な場合と、働いている人の心に問題がある場合と別けて考える必要がある。

 この二つを別けないで考えると社会のためにも本人のためにも間違った結論になる。

 この本では仕事そのものの問題と言うよりも、働いている人の心に問題がある場合の方を考えた。

 神経症者は適切な目的実現のエネルギーを不適切な目的実現にシフトする。

購入 - Amazon

次のページ